ギャラリー
絵画や写真など、趣味の世界を共有できるコーナーです。
小鳥来‘24「鵙(モズ、百舌鳥)」
掲載:2024年11月6日
作者
時田 清(1968 応用電子工学科入学)
作品紹介
今年も山から里へ鳥が降りてくる「小鳥来」の季節となり、先日今年初めて鵙の高鳴き(春で言えば鶯の初音)を聞きました。
秋、冬は鵙にとって食物獲得の為の縄張りは重要でその為10月に入ると高鳴き(縄張り宣言)を繰り返すそうです。また(未撮影なるも)鵙は捕えた獲物をその場で食べないで木の棘や有棘鉄線に突きさしておく習性があるそうです=鵙の贄。「鵙」や「鵙の贄」は秋の季語で、江戸時代の芭蕉の高弟の其角(梅の名をうたてや鵙のやどりとは)や凡兆(百舌鳥なくや入日さし込む女松原)も詠んでいますが、明治以降により多く詠まれた季語と理解しています。掲句は「季題別鈴木真砂女全句集」からの抄出ー平成15年96歳で亡くなる迄「恋に満ちた波瀾万丈の人生を送りました」*と言われた真砂女は多くの人生詠を詠んでいますー雪67句、蛍48句、鵙10句など@全句集。
*丹羽文雄『天衣無縫』、瀬戸内寂聴『いよよ華やぐ』に詳しい。