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5今年のノーベル物理学賞に赤崎勇氏、天野浩氏、中村修二氏の3人が選出されました。受賞理由は高輝度青色発光ダイオード(LED)の発明です。記者会見で赤崎氏は今までの所属機関、協力者に感謝の言葉を述べられました。特に印象深いお話が以下の様にありました。赤崎氏曰く、当時は同じテーマの研究開発者が多数おり学会で発表が相次いでされてきました。ある時期からそれらの研究開発者が次々テーマを変えていき、学会でこのテーマの発表は自分一人になったことが分かりました。しかし、必ず目標は達成できるという強い信念で研究開発の「継続」を進めていき成功したということです。このお話を聞いて「継続」の重要さを思い起こしました。成功するためには成功するまで「継続」することであって、多くの方が途中で諦めるから失敗すると松下電器産業(株)(現パナソニック(株))創業者の故松下幸之助さんが話されたことを思い出したからです。私は入社4~5年後にアイディアを出し研究開発を始めました。5人程度にメンバーが増え出した頃、研究所テーマ刷新のため20%程度のテーマ研究開発中止がトップから指示されました。私のテーマも中止の中に入りましたが、朝早く何度も関連事業部に出掛け説得し協力を得て、トップを説得し中止を逃れました。その後も何度かそのテーマの研究開発を中止せよとトップから指示を受けました。その度に粘り強く、種々な方法・手段で説得を試み継続を勝ち取ってきました。その危機を乗り越える度に協力者が増えメンバーが増えていきました。商品化時期には関係者が数百人の規模にまで達しました。そして最終的に世界初の薄型テレビ商品化に成功しました。国際学会に幾度も論文投稿・講演し特別賞を授与されました。また、この薄型テレビはUECコミュニケーションミュージアムにも展示されております。アイディア出しから商品化まで約15年かかりました。正に「継続は力なり」を実践してきました。これこそが目標達成の重要な要因の一つであることを実感しております。目黒会の重要な活動の一つ「学生の就職支援活動」も当初は殆どの学生は知らず、相談に来る学生は少数であったということです。その後活動を知らしめるための相談員の努力と学生の口コミもあり多数の学生が相談に来られ、感謝の言葉が目黒会に寄せられるようになりました。「継続」した活動が良い結果をもたらしました。支部活動も私が担当した頃は3支部のみでした。会員・正会員との直接的なコミュニケーションは支部活動が重要との認識の基、各地に支部を設立しようと思い安田前会長の助力を得て現在は国内8支部、海外6支部にまで活動を広げてきました。その間、幾多の困難な状況もありましたがそれを乗り越え「継続」することの重要さを思い知らされました。この様な活動を「継続」してできたことは、ひとえに会員・正会員の皆様のご支援の賜物であり、心より御礼申し上げます。これからも会員・正会員の皆様のお役に立つ活動を地道に「継続」していきたいとの思いを強くしました。皆様のより一層のご理解ご協力を切に希望しております。「継続は力なり」一般社団法人 目黒会 会長 野々村 欽造

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