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31ク社会にとって大きなマイナス要素となっている、悪意あるサイバー攻撃についても研究が行なわれており、NICTERと呼ばれるサイバー攻撃に対する分析技術や対策技術を着実に進めていることが解り易いイラストスライドで説明が行なわれ、最近よく報道などに登場するテーマでもあり、興味深く視聴した。ここに紹介した例はNICTの活動のごく一部であり、他に宇宙空間から人の脳内通信に至るまでさまざまな分野で研究と開発が続けられており、その成果が社会に還元され、我々の生活や活動がより安全安心で豊かなものとなるサポートを期待してこの施設を辞した。当日お世話になったNICT広報関連の方々に誌面を借りて改めてお礼を申し上げます。日立製作所中央研究所午後からは、NICTのすぐ近くに位置する日立製作所中央研究所(東京都国分寺市)を見学した。この研究所は宅地化が進む周辺地域にあっても広大な敷地に立地しており、昭和17年の創設時から今日まで、長年にわたり日立製作所発展の原動力として技術開発に貢献してきた施設である。うっそうとした原生林が大きな池の周囲に茂り、多摩川の支流、野川の源流となる湧水も敷地内にあり、総務の方の案内で約三十分の庭園散策を楽しむことになった。春と秋には、普段は入れない一般市民に庭園を開放し、桜や紅葉を楽しんでもらう催しも行なっているとのこと。研究所内部の撮影はご遠慮くださいとのことで、本稿での写真は庭園のみを掲載している。まず、広報担当の係員から当研究所の概略説明のあと見学に移り、国産初の大型電子計算機であるパラメトロンコンピュータの実物(一部)や初期の国産電子顕微鏡の展示室に案内された。今では指先に乗るほどに小さくなり格段に速くなったコンピューターだが、当時は天井に届くほどの大きな「機械」であり、処理能力も今に比べて格段に小さいが電力消費は膨大なものであった。コンピューターは近世で最も技術発展が著しいものの代表だが、実物を目の当たりにすると改めて感慨深いものがあった。続いて最新の技術や製品の紹介に移り、映像NICT本部前にて参加者全員スマートテクノロジーフォーラム(STF)2014

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