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28調布ネットワークVol.26-2フィードバックを実際のシステムに反映することで社会や企業の様々な課題解決につなげる、というものです。NECは、特にデータのセンシング技術と分析技術に独自の強みを有しており、それらを活かしたソリューションを世界各国のお客さまに提供した実績を有しています。例えば、アルゼンチンのティグレ市の街中監視システムにはNECの顔認証技術と画像認識技術が使われており、それらによって行方不明者の捜索や犯罪の予兆行動の検知などを効率的に行うことができるようになりました。また、国内においても、大林組と共同で、NECのビッグデータ分析技術の一つ「異種混合学習技術」を活用して、ビルのエネルギー需要を予測する実証実験を実施しました。その結果、24時間後や1か月後の電力使用量、空調用熱量を高精度で予測可能となり、ビッグデータによる需要予測を含めた総合的なコントロールで電力使用量の約20%の削減が見込まれています。この「異種混合学習技術」は、大量かつ多彩なデータから複数の規則性を自動的に発見できることを最大の特長としています。そのため、従来はデータ分析の専門家が多大な工数をかけて行っていた予測式の導出が大幅に効率化できることに加え、専門家が不在の場合でも精度の高い予測を実施することができます。この技術の適用分野は非常に幅広く、例えば小売業者が扱う日配品の需要を高精度に予測することや、オークションなどでの適正価格の予測、契約/解約を繰り返す顧客の流動現象(チャーン)の予測などに応用することが可能です。おわりにNECは、ビッグデータの利活用を支えるデータサイエンスの発展に今後とも注力し、ICTによる社会インフラの高度化と新たな価値創造に取り組んでいく所存です。

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