chofunetwork26-1
5/53

3られた水車小屋があって、そこに建て増しをして宿泊ができるようになっている施設がある。小さな会議や、音楽会が近くの建物で開かれるようで、そのために使われるらしい。村道からはずれたところにあるので、ほとんど人に出会わない。ときどきヤギの鳴き声が聞こえるばかりである。豊かに流れるセーヌ河と水車小屋を毎日飽かずに描いた。アンデを基地として近隣の村にスケッチに出かけるが、移動にはバスを使う。雨模様ながら晴れるのを期待して、ヴェトゥイユという村に出かけた。印象派の巨匠モネはこのあたりに住んだことがあり、その当時描いた場所がそっくりそのまま残っている。川岸にその絵の複製が展示してあり、まさにそのまま。ちょうど運良く雨も上がり、そこを描いた。もうひとつの寄り道は、モネの描いた睡蓮の池があり、自宅もあるジヴェルニーというところである。その池は、まだその当時の面影が残っている。庭にはたくさんの花が咲き乱れている。家の中には、たくさんの浮世絵が飾ってある。日本の旅行者が非常に多く、日本の企業がこの庭園の維持に貢献していると聞いた。次はオンフルールという港町に移動するが、その前にレザンドリーという小さな村に立ち寄った。小高い丘からの眺めが良い。曲がりくねって流れるセーヌ河と教会の尖塔を中心とした街のたたずまいが美しく、ときどき吹いてくる強い風に、スケッチブックを飛ばされながら数枚のスケッチをした。さすがにフランスはワモネの館でモネの描いた村レザンドリー遠景

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です