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29深まって行くことを切に望みます。それが電気通信大学の発展につながると思いながら、皆様に感謝申し上げます。Excess leads to s u c c e s s . “過ぎたるは・・・”共通教育部 教授松原好次電気通信大学には2006年から8年間お世話になり、学部と大学院で英語の授業を担当しました。今ふり返ってみますと、電通大の学生たちと一緒に英語を学べたこの期間は非常に楽しい年月でした。学部の授業では、英語のリサーチペーパー(A4版4枚程度)執筆を課題とし、研究結果を発表させました。学生たちが独自のテーマ探しで試行錯誤している間、IMRAD方式で書かれた英語論文を一緒に読んでいきます。その過程で、論文の構成や使用すべき語彙・表現・文法などを明示的に指導しました。ところで、電通大の学生たちは服装が地味で、個性のない集団であると言われることがよくありますが、授業で見せる顔は変化に富んでいます。発表を聞いたり、出来あがったリサーチペーパーを読んだりしていると飽きることがありません。学生たちの取りあげるトピックは各人各様です。例えば、よく飛ぶゴム鉄砲の作り方、カップ麺の塩分比較、ガムの香りの持続性、多摩川数地点のpH値、電通大の認知度、学内女子トイレの不足、学内LAN接続の最良・最悪箇所、チェック柄シャツの着用率(他大学との比較)など枚挙にいとまがありません。学生たちは自虐的に「電通病」という呼称を用います。「漢字が書けない」「投げられたボールなどを受け取れない」など定義は様々ですが、「ゲームにはまっている」という学生が少なからずいるということは確かなようです。ゲームについて発表する学生は、いくぶん恥ずかしげに、しかし、かなり誇らしげに、自分で調査したことを英語でプレゼンします。「モンスターハンターに出てくる武器の種類と使用率」を詳細に調べた女子学生がいます。あるいは、「ポケモンXYを利用したインターネット上での性別偽装者の比率調査」をした学生もいます。そうした“馬鹿げた”発表が終了したとき、私は黒板に “Excess leads to success.”と書き、おもむろに次のような説明をしました。「日本語では、“過ぎたるは及ばざるがごとし”と言って、過度になることを否定的にとらえるが、英語の表現ではExcessを肯定的にとらえる。60歳を超えた今になって、ようやく自信をもって君たちに言える―“(若い頃に限って言えば)過ぎたるは成功につながる”と。」英語のリサーチペーパーを必死に書いてくれた学生の皆さん、委員会などでお世話になった先生方、様々な面で支えてくださった事務職の皆さん、とりわけ図書館の方々、どうも有難うございました。退任のご挨拶教育研究技師部 学術技師山崎典昌電気通信大学に技官として着任して28年が経ちました。その間、関わりました業務を思い出しながら述べさせていただきます。研究面では岩崎不二子教授の研究室でX線結晶構造解析の研究に関わりました。その中でいくつかのコンピュータプログラムを作成しました。ある時、とあるパブリックドメインのソフトを改良したことがあり、たまたま世界に発表退任のご挨拶

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