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27た。研究室の学生には大変悪いことをしたと反省していますが、当の皆さんは至って喜んでいたかもしれません。結局、それでも多くの大学院生や卒論生が育ち、現在は中堅エンジニアとして世の中で活躍しているので、教育に関する自己評価はCといえるでしょうか。こうして多少なりとも、電通大を通して、教育・研究の点から社会貢献ができたこと、うれしく思います。重ねて、お礼申し上げます。最後に、目黒会の皆様方のご健勝と、電通大が今後ますます発展することを願っています。教育は共育知能機械工学専攻 教授石川晴雄電気通信大学に助手として着任してから37年になりました。まったく、光陰、矢のごとし、です。この間、他大学や企業等も経験せず、しかも改組等があっても機械系の学科、専攻の所属も変わらず、社会的にも狭い世界におりました。しかし、後半の十数年は、研究テーマを解析分野から設計分野に変えたこともあり、研究上のお付き合いが産業界の開発関係の方々にもなり、その方々に非常に多くのことを教えていただきました。特に新技術やそのためのアイデアを開発することの難しさや得られた結果の社会的意義の大きさなど、沢山のことを教えていただき、また有意義な経験を数多くさせていただきましたことは大変ありがたいことでした。一方、毎年同じ年代の学生たちに授業で会い、研究室に所属した学生達に研究内容を教えたり、その内容について討議することも大変楽しい時間でした。授業を履修する学生の1学期間、卒論生の1年間、修士や博士課程の2、3年間は決して長くはない時間ですが、若い学生達は多くを吸収し、見違えるように成長していきます。従前の学生と最近の学生では気質は違ってきていますが、こうした学生達の成長の姿は変わりませんし、その姿を毎年目の当たりにし、若いことの素晴らしさを感じています。同時にこのことは自身の成長への反省心を起こさせる教訓でもありました。また研究室では毎年OB会を開催することもあって、卒業後の活躍や葛藤の様子についても卒業生自身からよく報告をいただきます。彼らとの交流も私自身への励みにもなってきました。こうした輪の中にいられたことが37年間の仕事の原動力であったと思います。学術院での多くの教員人事に関わって、電気通信大学には非常に優れた方々が集まっておられる、とより一層実感しています。大学のさまざまな組織や制度といった箱の設計は一区切り付いていると思います。箱の中身についての設計がさらに必要でしょう。本来は中身の設計が先ですが。大学の益々の発展を祈念しつつ、その場で37年もの長き間お世話になりましたことにお礼を申し上げ、退任のご挨拶とさせていただきます。目黒会よ永遠に先進理工学専攻 教授林 茂雄目黒会報に寄稿するのは今回が二度目です。最初は発明クラブ/工作教室(以後クラブと略称)の会長として活動紹介をしました。数年前のことです。その際指導員募集のお願いをしました。その手ごたえは十分あって、今では指導員の世代交代が進んでいます。目黒会サマサマです。クラブの活動拠点は創立80周年記念会館、いわゆるリサージュです。話はそれますが、30年退任のご挨拶

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