調布ネットワーク 25-2
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7我が国の大学の研究力が国際的に見て低下傾向にあるためです。そこで、世界水準の優れた研究活動を行う大学群を増強すべきだとして、これまでの選定方法を転換し、指標(エビデンス)に基づき、世界で戦える研究力のある大学を選定し、大学の研究力強化のための継続的な取組を戦略的に支援しようとするものです。大学の「強み」や「次に続く若手研究者・先駆分野」を加速化する取組と、「研究支援人材(URA)」の投入を効果的に組み合わせた集中的な「研究環境改革」を支援し、先端的研究の活性化を促進するとしています。支援対象に採択された機関には、10年間にわたり、毎年2、3、4億円のいずれかの金額を補助金として支給します。ただし、5年目に中間評価が行われ、入れ替えられる可能性があります。なお、補助金は研究プロジェクトの研究費としては使えません。あくまでも大学の研究力を強化するための研究環境の改革・整備やURAの人件費等のための経費が対象になっています。研究大学選定のプロセス研究大学の選定は次の3段階で行われることになりました。(1)第1ステップ文部科学省が、各大学等の研究活動の状況を測る指標に基づきヒアリング対象機関を選定します。評価に使われた指標は次の10指標です。①若手研究者を含む数多くの研究者により、質の高い研究がなされているか(競争資金の獲得状況から見た研究競争力の状況)①-1科研費の研究者当たりの採択数①-2科研費の若手種目の新規採択率①-3科研費の研究者当たりの配分額①-4科研費「研究成果公開促進費(学術図書)」の採択数①-5拠点形成事業の採択数①-6戦略的創造研究推進事業(新技術シーズ創出)の採択数②国際的に質の高い論文等を生み出す研究がなされているか(国際的な研究成果創出の状況)②-1 論文数におけるTOP10%論文数の割合(Q値)②-2 論文数における国際共著論文の割合③研究成果の社会への還元がなされているか(産学連携の状況)③-1 研究開発状況(民間企業との共同研究・受託研究受入実績及びこれまでの伸び率)③-2 技術移転状況(特許権実施等収入額及びこれまでの伸び率)上記各指標を大学単位で測定し、指標の項目ごとに、それぞれ上位30機関を抽出して以下の評点を付し、その合計点をその機関の評点とします。(満点:10項目×6点=60点)上位1~5→ 6ポイント上位6~10→ 5ポイント上位11~15→ 4ポイント上位16~20→ 3ポイント上位21~25→ 2ポイント上位26~30→ 1ポイント上位31~ → 0ポイント上記による評点の高い順にヒアリング対象機関を選定します。(2)第2ステップヒアリング対象機関が自大学の研究活動の強み・弱みや課題等を踏まえて作成・提出する「研究力強化実現構想」に基づき、審査委員によるヒアリング審査を実施します。「研究力強化実現構想」には次の4つの項目を記載しなければなりません。①これまでの取組状況と、研究活動の状況分析を踏まえた研究力強化の方針②研究力強化の方針に基づき取り組む制度改革等③研究力強化の方針に基づき取り組む事業〈A羅 針盤小さくても光る大学をめざして

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